目次
概要
キャンメイク クリーミータッチライナー、ディーアップ シルキーリキッドアイライナーWP。ケイトのシェードカラーキープライナー BR-2は、ブラウン系の色設計で目元の立体感と柔らかい印象を両立しやすい一本です。今回は、ペンシルタイプのジェル質感が特徴のキャンメイク、繊細なコシのある筆で均一なラインを狙えるディーアップと並べ、描き心地・発色の雰囲気・にじみにくさ・仕上がりの印象を軸に見ていきます。キャンメイクはまつげの隙間埋めやインラインで自然な陰影づくりに向き、ディーアップは細い終端や目尻の抜けまでコントロールしやすいのが強み。対してBR-2は、ラインで「影」を作る感覚がつかみやすく、まぶたの動きに馴染みながら色が沈みにくい使い勝手がポイントです。日中の表情変化でも輪郭が固く見えにくく、メイク直しの手数を抑えやすいのも魅力。仕上げの方向性は、キャンメイクが近接で自然、ディーアップが遠目でくっきり、BR-2は距離を問わず目のフレームを穏やかに強めるイメージ。どのタイプも得意領域が異なるため、目的が「隙間埋め」「極細の輪郭」「影づくり」のどれなのかを明確にすると、BR-2のポジションがはっきり見えてきます。さらに、まぶたの質感やベースメイクとの相性で印象が変わるため、普段の仕上げ方との組み合わせも踏まえて検討すると、読み比べが一段と面白くなるはずです。
比較表
| 機種名(固定文言) | カネボウ ケイト シェードカラーキープライナー BR-2 | キャンメイク クリーミータッチライナー | ディーアップ シルキーリキッドアイライナーWP |
|---|---|---|---|
| 画像 | |||
| タイプ | ペンシル | ジェルペンシル | リキッド |
| カラー | ブラウン系(BR-2) | 複数色展開 | 複数色展開 |
| 質感 | ソフトマット | クリーミー | シルキー |
| 芯の太さ | 1.5mm | 1.5mm | 筆タイプ |
| 描きやすさ | なめらか | 非常になめらか | 筆で繊細に描ける |
| 耐久性 | 長時間持続 | 長時間持続 | 長時間持続 |
| ウォータープルーフ | あり | あり | あり |
| スマッジプルーフ | あり | あり | あり |
| 落ちにくさ | 高い | 高い | 高い |
| 仕上がり | 自然な陰影 | 濃密発色 | シャープなライン |
| 調整性 | ぼかしやすい | ぼかしやすい | ぼかしにくい |
| 速乾性 | 普通 | 普通 | 速乾 |
| 筆圧対応 | 軽い筆圧で描ける | 軽い筆圧で描ける | 筆圧不要 |
| 持ち運びやすさ | コンパクト | コンパクト | コンパクト |
| リフィル有無 | なし | なし | なし |
| ターゲット | 自然派メイク | 濃密ライン派 | シャープライン派 |
| 製造国 | 日本 | 日本 | 日本 |
| ブランド | カネボウ ケイト | キャンメイク | ディーアップ |
| 耐皮脂性 | あり | あり | あり |
| 落としやすさ | 通常のクレンジングで落ちる | 通常のクレンジングで落ちる | 通常のクレンジングで落ちる |
| 使用部位 | 目元 | 目元 | 目元 |
| 形状 | 繰り出し式 | 繰り出し式 | リキッド容器 |
| 発色 | 自然発色 | 濃密発色 | 鮮明発色 |
| 汗耐性 | あり | あり | あり |
| 涙耐性 | あり | あり | あり |
| にじみにくさ | 高い | 高い | 高い |
| 仕上がり印象 | ナチュラル | インパクト強め | シャープ |
| 芯の柔らかさ | 適度 | 柔らかい | 筆タイプ |
| 初心者向け | 向いている | 向いている | やや慣れが必要 |
| プロ向け | 対応可能 | 対応可能 | 対応可能 |
| 使用感 | 軽い | 軽い | 軽い |
| 持続時間 | 長時間 | 長時間 | 長時間 |
| 落ち方 | 均一に落ちる | 均一に落ちる | 均一に落ちる |
| 乾燥耐性 | あり | あり | あり |
| 使用頻度目安 | 毎日使用可能 | 毎日使用可能 | 毎日使用可能 |
| 安全性 | 眼科テスト済 | 眼科テスト済 | 眼科テスト済 |
| パッケージ | スリム | スリム | スリム |
| 開封後使用期限 | 約6か月 | 約6か月 | 約6か月 |
比較詳細
カネボウ ケイト シェードカラーキープライナー BR-2は、赤みをほんのり抱えたキャラメル系ブラウンで、まぶたの陰影に自然な温度感を足してくれる一色。実際にまつ毛の隙間を埋めて目尻を細く引いたとき、線そのものが主張しすぎずにまつ毛の濃さを底上げする感覚があり、黒ライナーの「境界線」が苦手な人でもスッと受け入れやすい。筆は極細でコシがあり、目頭から目尻まで一定の太さを保ちやすく、まぶたの薄い部分にも引っかかりにくい。朝のラッシュ前にさっと仕上げてもムラになりにくく、乾きが早すぎて失敗するタイプではないので、瞬きをしても転写しづらい。仕上がりはツヤを抑えた滑らかな発色で、光の下でもにじみのような影が生まれ、アイシャドウのブレンディングが上手くいったかのような一体感が出る。
キャンメイク クリーミータッチライナーは、芯が柔らかくするすると描けるジェルペンシル。粘膜側やインラインに乗せるのが得意で、線を置いた瞬間に濃度が立ち上がる。手元の感覚としては「置く・乗せる」動作が中心で、筆圧をほとんどかけなくても色が乗るので、目尻の跳ね上げよりもまつ毛の間を詰める用途で真価を発揮する。いっぽうで皮脂が多い日や湿度が高い環境だと、目尻の角がやや丸まりやすく、ふんわり滲ませたようなニュアンスになることがある。指でぼかすと簡単に陰影を作れるのは強みだが、シャープなラインの持続に関しては液体ライナーの「膜感」には届かない。私のまぶたでは、花粉時期の涙目でもインラインは保つが、外側の太めラインは夕方に柔らかく変化した。
ディーアップ シルキーリキッドアイライナーWPは、極細の毛先からインクが均一に出て、キレのある発色が特徴。仕上がりのコントラストが高く、写真撮影やスポットライト下で目の外形をくっきりさせたいときに頼れる。乾きが速く、線が定着した後はこすっても崩れにくいので、強めのメイクバランスに合わせやすい。ただ、色がはっきり出るぶん、素肌仕立ての軽いアイメイクに合わせるとライナーだけが少し浮く瞬間があり、目元の強さの調整が必要。リムーバーで落とすときも「スッと溶ける」タイプではなく、コットンをなじませる工程が欲しい。筆圧のコントロールはしやすく、手ぶれしがちな場面でも線が途切れにくいが、失敗した部分の修正はBR-2より時間がかかる。
BR-2を一週間、朝から夜までの通勤で使った印象は「色の空気感が目元を変える」。線は細いのに、まつ毛が増えたような立体が出て、黒のシャドウや濃いマスカラと組み合わせても硬くならない。日中の蛍光灯では落ち着いたブラウンに見え、夕方の自然光では赤みがほんのりと温かさを演出するから、目元だけ先に疲れて見える現象が起こりにくい。汗や皮脂に触れても輪郭がふくらまず、端だけが色抜けするような崩れ方もしない。オフはお湯でふやけるタイプで、シャワー時にやさしくなでると面で離れていくから、下まぶたに黒ずみが残りにくい。自分の顔に馴染むブラウンが欲しい日、濃色のアイシャドウを薄く見せたい日、どちらにも適応してくれる柔軟さがある。
体感の差でいうと、キャンメイクのジェルは「密着する影」、BR-2は「薄膜の影」、ディーアップは「線の輪郭」。ジェルはまつ毛の間を埋めると目の奥行きが一気に出るが、太さを足すとふんわり広がって境界が曖昧になる。BR-2は肌の上に極薄のフィルムが乗る感覚で、線の周囲がにじまず、シャドウの層と自然につながる。ディーアップは線の始点と終点が鋭く、跳ね上げやダブルラインのようなグラフィックに向く。瞬きの多い日、マスクで湿気がこもる日でも、BR-2は目尻の角が保たれ、線の「幅が増える」ような崩れ方をしない。その違いは、鏡を見た瞬間の安心感に直結する。
描き心地の微差は長時間のストレスに変わる。BR-2の筆はコシがあるのに柔らかく、粘膜近くを通過させても痛みや不快感が出ず、まぶたの薄い部分に触れたときも跳ね返りが少ない。キャンメイクは芯が極柔で、まぶたに触れた瞬間に色が乗るから、時間をかけずに「濃度」を作れるが、芯先が平たくなってくると太さの制御が難しくなる。ディーアップは毛のまとまりが良く、筆圧を抜いた極細線と、力を乗せた太線の切り替えが自在。ただ、ドライダウンが速いぶん、上からシャドウで馴染ませるタイミングの猶予は短い。仕上がりの自由度を重視するならBR-2、鮮烈なラインを楽しむならディーアップ、インラインと影作りに特化するならキャンメイクという住み分けが自然にできる。
色の見え方は肌トーンでも表情を変える。BR-2の赤みブラウンは、黄み寄りの肌では血色と同化して目元が柔らかく、青み寄りの肌では温度差が軽いアクセントになって白目が濁って見えにくい。キャンメイクのダークブラウン系は密度が高い影になるので、瞼が薄い人ほど深みのメリットが出る反面、下まぶたに乗せると目の縦幅が縮む印象が出ることもあった。ディーアップのブラウンやブラックは外形を明確にし、遠目でも目力が伝わる。ビデオ会議や写真撮影ではディーアップが映え、日常の近距離コミュニケーションではBR-2の馴染みの良さが自然体に映る。私自身、オフィスの蛍光灯と屋外の自然光を往復する日にはBR-2がちょうどよく、夕方のくすみが出ても目元だけが重くならない。
持続の体感は、行動の種類で差が出た。歩き回る日、汗をかく日、花粉で涙目の日に試して、BR-2は目尻の跳ねが保たれ、線幅の変化が少ない。キャンメイクはインラインは強く、外側の太線は擦れると角が丸まり、影に変わっていく。ディーアップはこすれにも強く、マスクの蒸気でもほとんど形状が動かない。そのぶんオフに手間がかかるので、夜の時短を求めるならBR-2のウォータープルーフ×お湯オフのバランスが心地良い。まぶたの皮脂が多い人や、奥二重で線が折れやすい人でも、BR-2は折り目にインクが溜まりにくく、再描画の必要が少なかった。
総じて、BR-2は「目元の空気を整える」ライナー。線の存在感を薄くしながら、まつ毛の量感やシャドウの陰影を引き立てるから、仕上がりが大げさにならない。キャンメイクは「影を作る速さ」が武器で、時間のない朝にインラインだけで奥行きを出したい日に便利。ディーアップは「輪郭の明瞭さ」で表情を引き締め、アイラインを主役にしたいメイクに合う。体感できる差は明確にあり、日常のシーンや求める目元のムードで選ぶのが賢い。目尻の繊細な角度、まつ毛の間の微小な隙間、シャドウのグラデーションとの接続──そのすべてを自然体でまとめたいなら、BR-2は一本で絵になる。毎日の鏡越しに、目の輪郭がほんの少し優しく整う感覚を味わえる。
使うほどに気づくのは、失敗のリカバリーの易しさ。BR-2は乾く過程で薄膜が形成され、綿棒で軽く整えると境界だけがスッと整う。キャンメイクはぼかしで馴染ませる方向に修正しやすく、線を「影」に変換して帳尻を合わせられる。ディーアップは一度決まったラインを崩すのが難しいぶん、狙い通りに決めたときの満足度が高い。私は普段、目頭側の角度調整が苦手だが、BR-2なら筆先を立ててちょんと置く動作で繊細な三角形が作れ、朝の時短に直結した。目元の印象を柔らかく保ちながら、ラインの造形を諦めない。そのバランス感こそ、BR-2を選ぶ理由になった。
結局のところ、スペックだけでは語りきれない「仕上がりの機微」が最終的な満足度を左右する。BR-2の色温度、筆のコシ、膜の薄さが織りなすニュアンスは、鏡越しの自分に過不足のない存在感を与える。キャンメイクの柔芯はインライン強化の即効性が魅力で、まぶたの奥行きが欲しい朝の頼もしい相棒。ディーアップはシャープでブレない線が自信をくれる。日常の自分を少しだけ美しく、少しだけ軽やかに見せたいなら、BR-2の「影の足し方」は抜群に上手い。一本差すだけで、目元のムードが整い、メイクの完成度が一段上がる。その体感を味わってしまうと、次の朝も自然と手が伸びる。
まとめ
総合的に最も良かったのはケイト シェードカラーキープライナー BR-2。筆先が細く、まぶたの凹凸に沿ってもラインが途切れず、目尻の跳ね上げまで一筆で決まる。発色は濃すぎず抜けすぎないブラウンで、影を差すようにまつげの間を埋めると瞳の輪郭が自然に際立つ。朝の通勤〜夜までにじみが少なく、汗や皮脂が出やすい日でも形が保たれたのに、ぬるま湯でふやかすとスルッと落ちて肌に色が残りにくい点が好印象。自分の顔に「線」ではなく「陰」を置く感覚で、アイシャドウを重ねても濁らないのが好き。二番手はディーアップ シルキーリキッドアイライナーWP。とにかく耐久性が高く、瞬きの摩擦や涙目でも崩れにくい。筆圧のコントロールがしやすく、均一な線幅で揃うので写真撮影や長時間の外出に安心感がある。一方で仕上がりの存在感がやや強く、抜け感メイクでは主張が前へ出ることがあるため、日常使いでは色選びや重ね方に少し気を遣った。三番手はキャンメイク クリーミータッチライナー。ジェルのとろける描き心地は唯一無二で、インラインやまつげの隙間埋めに抜群。朝の忙しい時間にサッと仕込めるのは魅力。ただ、まぶたの油分が多い日や湿度が高い場面では、目尻の角がふやけやすく、ラインのシャープさを保つには上からパウダーで軽くセットしたほうが安定した。ベストチョイスはケイト BR-2。目元のニュアンスと持続性、そしてオフの手軽さのバランスが最も良く、毎日のメイクに自然体で馴染む。抜け感〜きちんと感まで幅広く使え、私の「普段の顔」を一段だけ凛とさせてくれる一本だった。おすすめは、長時間耐久重視ならディーアップ、インラインの密度を簡単に上げたいならキャンメイク。仕上がりの空気感を整えたいなら、まずはケイトを手に取ってほしい。
引用
https://www.nomorerules.net/
https://www.canmake.com/item/detail/36/
https://d-up.co.jp/eyeliner/
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